2014-02-01から1ヶ月間の記事一覧
はなや(6)終 都を立った、花若丸は、夜を日についで駒を進め、相模を目指しました。横山館に到着した花若丸は、「花屋殿は、どこですか。」と、呼ばわりました。すると、門番は、「只今、最期の時を迎える為に、由比の浜へお出でになりました。」と答え…
はなや(5) さて、姉弟はようやく、都に辿り着いたのですが、哀れんでくれる者もおらず、物憂い日々を送っておりました。そんな時に、宿の亭主は、御門のお触れを耳にしたのでした。亭主は、「そうだ、この頃お泊まりの修行者は、筑紫の人であったな。こ…
はなや(4) さて、逃げていった追っ手の事はさて置いて、姉弟の人々は、自分たちも死んでしまうだろうと思い込んでいました。しかし気が付くと、天が晴れ上がり、紺碧の空となりました。 川の水も引き、再び老人が、どこからともなく現れました。老人は、 …
はなや(3) さて、一方、筑紫の国の北の方は、花屋殿が流されたことも知らずに、姉弟を伴って、月見の亭に出られて、辺りの景色を、愛でておりました。そこに、都より、左京という武士が到着して、形見の文を届けたのでした。花屋殿からの文の内容は、思…
はなや(2) なんとも哀れなことですが、花屋長者家房は、萩原の国司の讒奏(ざんそう)によって、失 意の内に、知る人も居ない、遠国へと流されて行ったのでした。 《以下道行き:都から相模の国まで》 頃は弥生の末なるに鴨川、渡れば夜はほのぼのと、白…
このシリーズは、説経正本集等から25の説経外題を翻訳してきた。この仕事の中から、 短期日の内に、「阿弥陀胸割」「山椒太夫」を舞台化できたことは、偏に、猿八座座長の八郎 兵衛師匠のお陰である。しかし、説経ネタといっても、全部が全部、面白いとい…