猿八座 渡部八太夫

猿八座での八太夫の活動を紹介

2013-04-01から1ヶ月間の記事一覧

猿八座 4月公演 佐渡・新潟

東京の桜が散った頃、佐渡の桜は満開でした。真野公園の桜も美しかったですが、佐渡一周45号線の前浜海岸沿いは、海と桜のコントラストに驚きました。そんな春の佐渡では、4月15日はどこも、春祭りで賑わいます。新保八幡宮の新保祭りもそのひとつです…

忘れ去られた物語たち 19 説経梵天国 ⑥終

ぼん天こく ⑥終 羅仙国は、人が住む国ではないので、通りかかる者もありません。中納言はたった一 人で、話しかける相手もありません。たまに聞こえてくるのは、浜の千鳥が友を呼ぶ声 だけです。州崎に寄せてくる浪の音があまりにも凄いので、中納言は、漢竹…

忘れ去られた物語たち 19 説経梵天国 ⑤

ぼん天こく ⑤ その時、梵天国の大王は、清涼殿に出御なされて、華鬘や玉で飾られた黄金の玉座に お座りなり、中納言にこう言いました。 「中納言よ。汝を婿に取ったのは、親に孝行ある故であったが、今、逃げ出した罪人 は、汝にとっては、敵であるぞ。羅仙…

第30回 大慶寺門前市に参加します。

4月15日(月)には、佐渡の新保祭りが開催されます。鬼太鼓などがにぎやかに繰り出します。 700年の歴史を持つという新保八幡宮お春祭りですが、隣の大慶寺では、郷土芸能鑑賞会が 開催されます。詳しくは、チラシを御覧下さい。猿八座は、「山椒太夫…

忘れ去られた物語たち 19 説経梵天国 ④

ぼん天こく ④ それから、帝は、公家大臣を集めて、こう言いました。 「五條の中納言が、色々の難題を叶えたことは、大変、神妙なことである。五條の中納 言が、本当に梵天王の婿であるならば、梵天王の自筆の御判を持って来るように命ずる。」 これを聞いた…

忘れ去られた物語たち 19 説経梵天国 ③

ぼん天こく ③ さて、帝から、難題を突きつけられて、困り果てた中将殿は、天女御前に相談をしま した。姫君は、これを聞くと、 「それは、簡単なことですよ。では、呼び寄せてあげましょう。」 と言うなり、南面の広縁に出ると、扇を開いて、虚空に向かって…

忘れ去られた物語たち 19 説経梵天国 ②

ぼん天こく ② さて、帝は、(年代からすると淳和天皇となる)公家大臣を集めると、 「本当に、五條の中将は、梵天王の婿になったのか。」 と問い質しました。それが本当であることが分かると、帝は、 「我、十全の位を受けて、四海を掌に知るとはいえども、…

忘れ去られた物語たち 19 説経梵天国 ①

ケンブリッジ大学が所蔵している「山形屋新板」のこの正本は、元禄十年(1697年) に再版されたものであるが、学者の推定では、その一回り前の貞享二年(1685年) の鱗形屋の板であろうとのことである。太夫は不明であるが、天満八太夫系であろうと …