2012-01-01から1年間の記事一覧
平成24年壬辰もあとわずかとなりました。説経師の1年としては、これまででも、 最も充実した1年間であったことを、皆様方に感謝申し上げます。 さて、ここで、「説経正本集第二」の内、五説経として名高い、「苅萱」「小栗判官」 「愛護若」を除いた、他…
れんげ上人伝記 ⑥ それから、蓮花上人は諸国修行怠りなく、近江の国は御影山(三上山)の山麓、野洲 川にやってきました。(滋賀県野洲市)もう日も暮れかけていましたので、とある商家 に宿を乞いました。さて、夜半の頃のことでした。その屋の亭主を初め人…
れんげ上人伝記 ⑤ これはさて置き、弾正左衛門国光の一子、形部の介国長は、幼少の時に父国光を豊春 に討たれたので、親の敵討ちを念願としていました。この頃、国長は、郎党六人を連れ て、敵の行方を探索していましたが、その行方もつかめずに、無念の毎日…
れんげ上人伝記 ④ さてそれから、時は過ぎ、蓮花丸は十五歳となりました。老母は、既に永禄の頃(1558年~1570年) にお亡くなりになられました。母が亡くなった頃に、豊春夫婦も出家の願いを持ちましたが、 蓮花丸がまだ幼少であったので、しんよ上…
れんげ上人伝記 ③ 敵の首を討ち取った、豊春親子夫婦の喜びは、この上も無いものでした。しかし、喜 んでばかりは居られません。何時追っ手が来るとも知れないと、夜半、仮の住まいを捨 てると、若を妻に抱かせ、自らは母を肩に掛けて、逃亡の旅に出たのでし…
れんげ上人伝記 ② さて、ここに哀れを留めたのは、豊春の妻、若の前でした。今は、三歳になる嬰児が 一人おりました。夫の豊春が、山において、討ち殺されたと聞き、涙に暮れておりましたが、 『二世の誓いを立てた夫が討たれ、帰らないことを嘆いているより…
天下一石見掾藤原重信(天満八太夫)正本 延宝から元禄頃 つるや板 この説経では、大津にある石山寺の十一面観音の本地を、蓮花上人の生涯を通して説 く物語である。しかし、石山寺の本尊は、如意輪観音であって、十一面観音では無く、 蓮花上人なる人物の存…
12月9日(日)の八王子車人形公演では、多くの方々からご声援をいただきまし た。この場を借りて、篤く御礼申し上げます。説経、義太夫、新内と、三者三様の 浄瑠璃の競演となり、私も大変、勉強になりました。 写真は、リハーサルの様子です。 「説経節 …
既にお知らせしておりますが http://blog.goo.ne.jp/wata8tayu/d/20120904 八王子車人形公演が近づいて参りました。まだ、若干の余裕があるようです。 義太夫、新内も併せて、堪能できると思いますので、お時間の有る方は是非 お出で下さい。 説経節「出世景…
壬辰の今年もあと僅かになってしまい、少し寂しい限りですが、来年の新春公演をご案内いたします。「阿弥陀胸割 復活公演 第2弾」です。また、詳しいチラシ等ができ次第お知らせいたします。 人形浄瑠璃「猿八座」公演 「阿弥陀胸割(あみだのむねわり)」 …
ひょうごのつき嶋 ⑥ さて、浄海は、人柱を沈める様子を見物しようと、輪田の岬の観音堂に、一族郎党の 者共と、お出ましになられました。一方、この占いをした博士の安氏は、渚で悲しむ人々 の姿を見て、このようなことになったのは自分のせいだ、なんとかし…
ひょうごのつき嶋 ⑤ 翌日、家包は、明月女を近付けると、 「私は、これから入道様の所へ行き、父上の助命嘆願をする。このことが叶わなければ、 その場で腹を切って、冥途の閻魔の庁で、お前を待っている。」 と、言い捨ててそのまま内裏に馳せ向かったので…
ひょうごのつき嶋 ④ ※以下の記述には、権藤次重元が、一段目の後半で家包を攻めて、明月女を奪還しよ うとした筋との不一致が見られる。この戦の場面は幸若には無いものであるので、八太 夫が金平風に筋を付け加えたものであると推測される。しかし、ここ四…
ひょうごのつき嶋 ③ 何事も、隠し通せる事はありません。壁に耳、岩がものを言う世の習いです。行方知 れずの人々は、兵庫の浦の人柱に取られたということが知れ渡り、人々は、内裏に押し かけました。これは、丹波の輪田の者、我は播磨の明石の者、また、交…
ひょうごのつき嶋 ② それはさて置き、浄海(平清盛)は、陰陽師安倍晴明の流れである安倍安親、安則の 三代の後胤、安氏という天下の吉凶を占う博士を御前に召して、 「如何に安氏。輪田の岬を筋交いに、海上を三町(約300m)ばかり埋めさせ、嶋を 造り…
ひょうごのつき嶋 ① 天下一石見掾正本(天満八太夫) 日比谷横丁又右衛門板 寛文期(1600代後半) (説経正本集第二 29) 平清盛が行った大輪田泊竣工に関する物語。室町時代の幸若を下敷きとしている。不明な文言は、永禄三年写本の「築島」を参考と…
上越高田、世界館上演「阿弥陀胸割」の舞台は、以下のリンクでご覧いただけます。 その1 http://www.youtube.com/watch?NR=1&v=-LruHylvTB8&feature=endscreenその2http://www.youtube.com/watch?v=852mhDjXpkw&feature=relmfu その3 http://www.youtube.…
11月3日、4日に、高田世界館で行われた「阿弥陀胸割」は、新潟日報や朝日新聞新潟版で、大きく取り扱っていただきました。お陰様で、会場は満員の盛況で、両日とも約130名の方々にご鑑賞いただくことができました。大きな声援をいただきまして、有り…
ようやく、秋らしい風が爽やかに感じるようになりました。それほど広くはない本堂に地元の方々を始め、遠方より約130名の方々にお集まりいただきました。昔は、よく瞽女(ごぜ)さんが来たという土地柄だけあって、ご存じ、「信太妻」という反応でした。…
10月7日(日)、新発田は朝から雨まじりでしたが、8時のキノコ狩りに参加しました。 たいへん美味しかった「布目」と呼ばれるキノコ。「アミタケ」ではないかと思われる。 10時から、猿八座の三番叟を皮切りにイベントが始まりました。五ケ字の子供神…
平成24年が壬辰の年であることは、昨年来、喧伝しているところですが、この物語の主人公である「天寿」と「松若」の生まれ年であり、この物語の大変重要な要素となっているのです。この特別な年に、400年ぶりの再演が叶うことも、「阿弥陀如来」のご加…
昨年は6月に開催され、初参加させていただきました。今年は、今週末に開催されます。猿八座は、10時頃に、「猿八三番叟」を演じて、イベントを盛り上げることにしました。またまた週末台風になりそうですが、影響が少ないことを祈ります。 並木アート htt…
二年ぶりに建てられた「東京都有形民俗文化財菅生組み立て舞台」の美しい姿 心配していた雨でしたが、熱中症注意を呼びかける程の陽気の中、無事に正勝神社奉納歌舞伎が行われました。稽古では、ダメだしばかりでしたが、本番では、人が変わった様に上出来で…
9月29日(土)13:30より、行われる奉納歌舞伎が、いよいよ目前に迫ってきました。連日連夜、最後の稽古が行われています。二年に一度造られる東京都有形文化財の菅生組み立て舞台も建てられて、本舞台での稽古を行っていますが、残念ながら9月23…
去る、8月17日に、岐阜県のラーニングアーバー横蔵10周年記念で演じた「山椒太夫」が、以下のようにyoutubeにアップロードされましたのでお知らせいたします。 以下は、横蔵の山田さんからの記事です。 夏まつり前夜祭の「山椒大夫」のビデオをyoutube…
愛知県豊田市の豊田市文化振興財団が中心となって主催する「ストリーテリングフェスティバル」は、『日本や世界各地で人間文化の語り部、伝道者として活動しているストリーテラーとの草の根の交流を通して、語りや音楽による地域おこしと共に、その地域に伝…
昨年植えた段菊が、元気に生い茂り、2年目の花を咲かせ始めました。 信太妻の狐葛の葉の気分になって、愛でています。 日中はまだ暑いですが、朝夕の涼しい風が段菊を揺らしていると、つい、「信太妻」の一節を口ずさんでしまいます。 「ああ、冷ややかなり…
菅生一座は、昨年来取り組んでいる「青砥稿花紅彩画」(浜松屋)の稽古を続けてきました。昨年は、途中で止まらなければいいやといったレベルでしたが、今年は、間延びしてしまう遣り取りをテンポ良く進めることに主眼を置いて稽古を進めてきました。世話物…
新潟県村上市塩谷での公演チラシです。 2月の新潟大学公演での「信太妻」は説経祭文で節付けしたものでしたが、その後、文弥節を取り入れた「猿八節」に改曲しました。既に心萃房での公開稽古で実験しましたが、今回の公演が新しい浄瑠璃での「信太妻」の初…
八王子車人形公演に薩摩若太夫として出演することになりました。 12月9日(日) 14:00開場 14:30開演 会場は八王子いちょうホールです。 演目は、説経節 出世景清大仏殿記 「景清目玉献上の段」となっています。 但し、薩摩派に伝わる台本では…